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デリーロ/ボディ・アーティスト
評価:★★★☆☆
訳:上岡伸雄
出版社:筑摩書房(ちくま文庫)
すごく緻密で美しい文体なんだと思う(訳者の力量もあるだろうが)。物語そのものはシンプルだが、言語と時間を正確に描写していくと、詩的にもなり、哲学的にもなっていく。現実的な事件や「ボディ・アーティスト」としての彼女の表現が、軸となる未亡人と少年の心の交流に肉付けしていく。それはある意味で退屈だが、同時にものすごく哀しい。