吉本ばなな／キッチン

評価：★★☆☆☆
出版社：新潮社（新潮文庫）

表題作「キッチン」は何が面白いのか全くわからなかったが、他の２本の短編はまだ読むことができた。肌が合わないのは、単純に女性好みの作家だからなんだと思う。平凡な少女が大切な人の死を経験した上で、変わらない日常と変わってしまった日常の齟齬、あるいは調和を自覚して希望を持つ、というストーリーに男の読者が感情移入できるわけがないのだ。