高見広春/バトル・ロワイアル
評価:
★★★★★
出版社:太田出版
この小説の恐ろしいところは中学生が殺し合いをする点ではない。生き残るために親しい友人を殺さなくてはならない、もしくは親しい友人に殺されなければならない、という意味で恐ろしい小説だ。読み終えてすぐに想像してしまった。自分は、自分が生き残るために友人を殺せるのだろうか、死から逃れるために理性を失い凶器を突きつける友人を目の前にしたら自分はどうするのだろうか、と。この作品は是非、中学生に読んでもらいたいと思う。この作品を読めばイジメなどというものはなくなるのではないかと思う。その人その人の想像力によって、この作品は恐怖を伴い、カタルシスを得ることができるのである。
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