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伊藤計劃/虐殺器官
評価:★★★☆☆
出版社:早川書房(ハヤカワ文庫JA)
巷の評価の割には、どうにも薄っぺらい感じがする。妙に海外SFっぽい感触があって、それが息苦しく見える。9・11以後の架空世界を、日本人である作者が創造したり、読者である我々が想像したりする基盤が見当たらないからかも知れない。言語学的なアプローチは革新的であるが、大した現実味もなく、上手く消化できずに終わってしまっているように思う。ゼロ年代の文学ではこの程度が頂点なのだろうか。